2時を告げる鐘が鳴る
草木も眠る丑三つ時
2人の少女は何を思う




「おい、起きろ」
「デリア様・・・こんなお時間になんのようですか?」

時計の針はもう2時をさしている
心地よい眠りの邪魔をされいい気分ではないが、主の呼び出しでは仕方がない

「少し用がある 付いて来い」
「はぁ・・・」




自室を後にし、主後に続く
寝静まった廊下を2人で歩く
この広い屋敷は部屋がいくつもある
無論、私が入ったことのない部屋もいくつかある

「一体、何処に行くおつもりですか?」
「付いてくれば分かる」

いつものことだが今回ばかりは気になる
一体何処へ行くのか

キィ・・・・
扉を開ける金属音が静かな屋敷に響く
なんだかホラー映画のようで少々怖い

「この上だ」
「この上って・・・・階段もなにもないですよ・・・・大体ここは最上階ですし・・・」
「まぁみてろ」

納得がいかなかったが仕方なく行く末を見守ることにした

「Ri,mhagu・・・・・」

主が唱え始め暫くたつと、部屋全体が淡青色の光に包まれた
すると同時に部屋全体が闇に包まれた
いや、正しくは屋根も壁も床もなくなって夜空の中に放り出されたのだ

「?!」
「よし、出来だぞ」
「な、なんですかこれは!」

いくら魔法を使い続けている私でもこの手の魔法は慣れてはいない

「消したのですか?それとも私たちを別空間へ?」
「両方惜しいな 見えなくしただけだ」

おそらく光を曲げる結界でも張ったのだろう

「はは、結界じゃないぞ この部屋自体が私の魔力で出来ていて、封印を解いただけだ」
「な、なるほど・・・・」

予想が見透かされていたのか慌ててしまう

「・・・・久しぶりだなこの部屋に来るのは 子供のころに来て以来だ」
「え・・・デリア様、まさかこの部屋幼少期にご自分で・・・?」
「ぁあ、そうだが?」

なんという御方だ
能力の非凡さは知っていたけれど、まさかこんな高等魔法を幼少期に・・・

「いい気分だな全く」

私の考察とは裏腹に景色を楽しんでいる
自然の中を好むお方なので分かるが納得がいかない

「どうして突然ここに来ようと思ったのですか?」
「気分だ」

見事なまでにさらりと吐き捨てられた言葉に私は拍子抜けする
気分で私は真夜中に叩き起こされたのか
これも従者の定めか

「まったく貴方様は・・・」

満天の星空を見上げる瞳に吸い寄せられそうだ
その星に負けないくらい、いや星よりも輝いて見えるのは私が病気だからだろうか
嗚呼、私はこの方の野心に満ちた目に魅せられているのだ



「何時までもお供しますよ」

そう言うと貴方は悠然とした面持ちで

「あたりまえだ」

美しい

やはり私は病気だ







カッコイイ(自分主義)×カッコイイ(従者)
が大好きすきて思いきって書いてみたけどgdgdに・・・・!
ここまで読んでいただいた方々、ありがとうございます!